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できごと:
 寒さに耐えて暮らしているうちに、二月になりました。春まで、後もう少し。高校三年生、推薦で志望校に落ちた生徒さんも一般入試で志望校に合格して、こちらとしては春の訪れを感じています。
 何事にも良い面、悪い面がありますが、入試も良い面があります。その一つが普段経験できない緊張にさらされることです。試練をどう克服していくか、自分を頼みにすることを覚えましょう。
論評:
 一月十二日(金)のNHKアサイチに指揮者の小澤征爾さんが出て、いろいろしゃべっておられました。印象に残った発言は「日本の学生は行儀が良すぎる。元気なのは中国、台湾、韓国、シンガポールの学生を指導している時だ。」です。日本人は、良しとされる模範に忠実にたどろうとする(楽譜を忠実に再現することにエネルギーの大半を注ぐ)。一方、中国、台湾、韓国には行儀をはみ出たエネルギーを感じる(表現に勇気があって曲のエッセンスを表現しようとする)と僕なりに受け止めました。これは日本がもう完成した社会で、出来上がったもののどこかに納まればいいからでしょうか。何かここに日本人の進路に重大なヒントがあるような気がしました。
 学習に関して言えば「守・破・離」でしょうか。学び始めは、先生の教えを守る。次に、いつまでも先生の流儀を踏襲するのではなく、自分なりの道を切り開く(破・離)。日本人は規格内に納まろうとする。外国人は規格外に魅力を感じ、飛び出す勇気と元気を持っている。
エピソード:
 古い話ですが、三者懇談会の日、掃除をあまりしていなかったので朝五時ごろ塾に来て掃除 をしていたところ、ちょうど窓を拭いていた時に年配の人がスタスタと窓に近づいてきて「平野 由郎を知っとらんか。俺を家まで送ってくれ。」と訳のわからないことを言う。どこから来たの? と聞くと「しかまち」ひょっとして志賀町(石川県)?と思ったら、そうだと言う。アレだなと 思ったので、そのままにもして置けないので中に入ってお茶を飲んでもらう。いろいろ話して、 元市会議員のk女史夫妻に来ていただく。いわく「こんなケース(認知症)に詳しい人に聞いて みたが警察に届けるのが一番」ということになり、本人に言うと、手を合わせて「それだけは勘 弁してくれ」と塾を出て乗って来た車を探しに行くが、どこに置いたかわからない。そうこうす るうちにパトカー到着、若い婦警同伴。今度は打って変わって借りてきた猫のように大人しく免 許証と車のカギを渡している。こんなことがありました。誰もが一度は通る道を間近に見させて もらって「う~む」と感じさせられました。
親御さんの声
 今年もよろしくお願い致します。
中一になったと思っていたら、早くも三学期になり、そろそろ自学をしなければと気付いて欲しいです。
 色々な宿題を出して苦手を可能にしてやって下さい。
 「そろそろ自学をしなければと気付いて欲しい」
当方が普通のレベルで(後半の大学入試の時の死に物狂いの勉強ではなくて)勉強するようになったのは母親が自分の父が朝早く起きて勉強していたことをさりげなく僕に伝えたこと(当方の母親はコレが上手かった)がきっかけだったような気がします。
 自分としても家が傾いているのが分かっていましたので(今はもっと傾いていますが)何とかしなくてはという気持ちも強かった。
 今の生徒さんは、とにかく昔の価値観が通用しない。頑張って努力するとか、努力して偉いものになるとか、とにかく通用しないのです。
 楽しくないとやる気にならない。格好いいものでないとやる気にならない。華やかなものにかこまれていたい(たとえバーチャルででも)。
 親「将来のために頑張るのよ!」生徒「将来、楽するために今頑張るより、今、楽な方がいい」
 今の生徒さんは親とか先生に従ってハイハイ従っている面とは別の顔をネットの中に見出している子がとても多いという現実があります。つまり勉強が心のスキマを埋めてくれないのです。
 良い子という面をある程度たもっておくために仕方なくつきあっているのが勉強で、心の充実を求めて今夜もネットをさまよう。
 自分の力を感じるのも将来の設計の基盤を築くのも勉強ではないという勉強の地位の低下。
 誰か偉い先生、勉強が好きでない人の立場に立って解決策教えてよ~。
生徒さんの声
 今年もよろしくお願いします。苦手をなくせるようにがんばります。
 計算問題はけっこう好き。一度解法を教えてもらってから解くのが好き。自分で考えの糸口を見つけたり、考え込んでいくのは好きではない。
 なんか追い込んで行けば結構な走りを見せる子に思えるのですが、当方が結構追い込んで生徒を育てるタイプでないのでちょっとジレンマがあります。
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