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できごと:
 人それぞれの思い、状況を載せ、歳月はたゆまなく進んでいきます。暖かく春めいてまいりました。いかがお過ごしでしょうか?今、日本国は大変な状況にあるようです。敗戦から長く続いたアメリカの日本支配が安倍首相がトランプ大統領に近づいたお陰でアメリカの支配から脱出できるかもという期待が膨らんできた一方で、安倍落としの画策(森友疑惑)が功を制するかもしれないという場面で、私などにしてみれば、どっちにころんでも前門の虎後門の狼という感じです。アメリカ支配も情けないし、安倍右派政権に牛耳られるのもこの先こわいという思いです。さて禁断の政治の話題で塾便りを始めてしまいましたが、生徒さんの様子はと言えば「たんたんと」進んでいる、別の言葉で言えば目立った変化は見られないという状況でしょうか?できるお子さんは相変わらず得意科目は出来るし、よく覚えない生徒さんは相変わらず来週には今週やったことは覚えていない。しかし、以前に比べて「あれっ、いつの間にか覚えている、出来るようになっている」ということも感じたりしています。やっぱり「ちょっとやそっとで」という感じで特効薬はないと思っているのですが。当方の場合、高専に進んだのですが勉強に対して斜めに取り組んだと申しましょうか、あまり真剣な生徒ではなかったですね。社会に出てどうにも追い込まれて土俵際で這い上がるために初めて四つに取り組みました。つまり真剣に取り組まないと効果が出ない。相当な時間かけないと効果が出ない。つまり熱い思いで取り組んだ相当な量の勉強が必要だということです。しかもこれには付則がついていて本人のスイッチがそうやすやすとは入るものではない。時限爆弾のようなもので、人のスイッチがいつ入るかは誰もわからない。気の長いやっかいなものです。とにかく春四月です。生き物が生長する季節です。そして生徒さんは充分な若さと時間を持っています。そして後方の支えも持っておられます。
論評:
 今回は教育に期待される要素について考えてみたいと思います。塾としては進路選択のコース選びに学力をつけることが期待されています。競争状態に放り込まれて理屈無しで頑張れる人、学力をつけることに邁進できるだけの準備段階ができていない人(まだまだ遊び足りない、いろいろな経験を必要としている人)など様々です。若い人は体験の一つ一つが人生観や世界観、人間観をつくっていきます。そして生き方を決めていきます。若くして準備万端、あとは方針に沿って学力増進に邁進できる人は少ないでしょう。学力をつけようと頑張る前に、なんでみんなして学力をつけようと頑張ろうとしているのか、その背景が納得できないといけません。つまり現代社会とはとか、人間とはとか、世間とはとかの勉強が必要になってくるわけです。そして納得して学力増進に邁進していけたら良いのですが。つまり教育に期待される要素の一つに頑張ろうというやる気が湧いてくる土壌づくりというのがあります。つらつら考えてみると、これが一番大事かも知れませんね。小さな成功経験を積み重ねて行きましょう。
エピソード:
 夜遅く塾から家の前まで歩いて帰って来るとバタッという音。門の前に何か黒い物が。近づいて見ると鳥でした。上がったり下がったりしていた羽もやがて上がらなくなり「ああだめだ」と思った当方は門の前で車にペチャンコにされるのも気持ちが悪いと思い、手で包んで空きっぱなしになっている納屋の藁の上に置いておきました。明日は山の田んぼに建てた小屋の小屋開きの日。縁起が悪い。さて翌朝、新聞を取りに6時半頃、起きて出ると納屋の昨夜寝かせた場所に鳥が立っており僕の姿を見るや「ギャー」とムクドリ特有の声を一声張り上げバサッと力強く飛び去って行きました。6時半は鳥の目覚めにしては遅い時刻です。鳥も感謝を伝えたかったのだと思います。様々な場面で動物に思いや感情があると感じます。
親御さんの声
 早いもので春から中学3年生。あっという間に受験です。 親からのプレッシャーに押しつぶされそうになっている らしいのですが相変わらずやる気スイッチはoffのまま… だとこちらは思っているのですが、本人は頑張っている つもりらしいのです。この人の頑張りレベルがとても低くて 困っています。親として協力出来ることはしてあげたいの ですが本人は大変余計なお世話みたいです。
   本人を見ていまして、とても生きのいい生徒さんです。話を聞いていると、生活がキラキラと輝いているようです(たいていは遊びの場面の話ですが)。山の小屋を建ててくれた大工さんは「中学生。どうしようもない年齢だよね(話せばわかるという年齢ではない。話してもわからない)」という言い方をしていました(彼は中学生の時、当塾にいました)。今は自分で工房を開いて、ハウス会社の下請け仕事がもっぱらのこんなご時世で妻、子ども三人、自宅と立派にやっています。  さて本人は「こう見えてもナイーブなんですよ。」と言っています。女親は心配で見ておられなくて手を焼きたくなるのですが、男の子は構われるのがうるさく感じる年齢があります。本人の学習進度はこちらから見ても「おやっ。」と学力の伸長を感じさせる場面があり、任せておけばいいのではないでしょうか。本人が生き生きしているということが親の背後支えがしっかりしていることの証と受け止めています。要は目先か長い目で見るか、どういうスパンで見るかということではないでしょうか。
生徒さんの声
 プレッシャーに弱いのでできるだけ プレッシャーをかけてほしくないです。 今でもプレッシャーに押しつぶされて ます。レベルが低いんじゃなくてプレッ シャーがつらい。
   お母さんからの期待のプレッシャーはキツイでしょうね。期待馬鹿でかい。 もっともっと走って欲しい! ちょっとやそっとの上昇では物足りない。  君としてはまだまだ遊び足りない。勉強に充足感を感じるまでには至っていない。 理想は君のゆっくりした成長を社会が待ってくれて、君のスイッチが入ってから進路選択の受験(社会システムの振り分け機構、人間選別装置)が来ればいいのですが、先の大工さんじゃないですが、この受験という社会のシステムのことをよーく理解できるのはもっと後年になってからです。  さて、心の欲するままに進むか、君の頭が命じることに従うか。 さて君の持ち味を大事にしつつ、勉強という道具もしっかりカバンに詰めときましょう。人生何が役に立つかわからないからね。
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