できごと:

 それぞれに、やる気の芽のようなものを感じられる場面が出てきています。

何かグッと力が入っているなと感じられる時です。おや、いつもと違うなと、気持ちが熱くなります。

論評:

最近、「爬虫類脳」という言葉を聞きました。生き物としての本能の部分を担っている脳の部位だそうです。それに対して意識的に理性で判断していく部位「言語脳」と、脳はおおまかに二つの部位から出来ているようです。当方の経験からいたしますと学校などではひたすらこの「言語脳」を鍛えることをやって来たように思います。そして時には「何で脳の、ここばかりを鍛えるのだろう」と苦痛に感じたものです。塾でやっていることもこの言語脳を鍛えることです。ところが「爬虫類脳」という言葉を紹介してくれた当方の高専時代からの友人の言うところによると、現代生活で子供たちの「爬虫類脳」の成長が昔に比べて弱くなってきているそうです。そのせいかどうか当方の知り合いの若いお母さんの中には危機感を感じてか幼稚園などに通わせずに「まめでっぽう」などという育児サークルを立ち上げ、ひたすら「ねいの里」「頼成の森」などを三歳児でも歩かせています。途中「トンボ見つけた」「この落ち葉変わっているね」などとやっているのでしょう。豊富な自然体験を通して本能的な脳を充分満たしてあげると意欲的な人間に育つということのようです。蛇足ですが当方の八尾の山の農園でタケノコ掘り、農作業など体験したい、子供に体験させたい方はいつでも言ってください。

エピソード: 

 ある日、帰って来て車を車庫に入れようとした時に、周囲がいい加減に草刈りされて撒き散らかっているのに気づきました。腹が立ちました。さて誰の仕業か?近所のAさん、Bさん、Cさん、はたまた昼やって来たという叔母さんか?その日は文句を言うのを止めて翌朝注意深く草刈りの後を追跡していくと跡は隣の家の庭へ。さては隣のBさんか?さらに観察を丁寧にしていくと家の前の塀の下の草も刈られていました。ここを刈るとはBさんではありません。Bさんの庭と我が家も刈る人物と言えばCさんしかいません。観察と推理で当ててしまったという自慢にならない自慢です。

 塾長の自由研究:

 +Y=Z これを満たす整数X、Y、Zは存在しない。この誰にでも解けそうな問題をフェルマー予想と言って300年以上も解けず、学生が真剣に取り組んではいけない問題とされていたのが15年ほど前にワイルズという人が証明に成功したという。その際、日本人数学者の谷山・志村予想を土台にしたと書かれていましたので、いったい谷山という人はどんなタイプの人だろうと気になってインターネットで調べてみますと思いもかけない事が分りました。「1958年に東京大学助教授に就任。同年、婚約が決まりプリンストン高等研究所から招聘を受けてまもなく、自宅アパート・静山荘で31歳でガス自殺」と出ていました。さらに婚約者も一か月後に自殺したそうです。検索の結果が意外であったこと。光と影を強く感じた次第です。