できごと:

 大学推薦合格一人決まりました。ほっとします。地球規模で物事が進展する難しい時代にさしかかって何を学びどう道を切り開いていくか、追いつき追い越せや頑張っていればいいという今までの枠組みや発想では通用しなくなってきているので目を大きく見開いて見て感じて考えをまとめていってください。

 論評:

ソニーの犬型ロボット、アイボを開発した人がリタイアしてから天外伺朗というペンネームで「生きる力の強い子を育てる」飛鳥新社 という本を出しました。読んでみました。教育を国家主義的教育と人間主義的教育の二種類に分類し、国家主義的教育というのは国家の都合の良い人材を育成する教育で、教科を詰め込む「与える」教育で人間主義的教育というのは本人の持っているものを「引き出す」教育だというのです。上席常務としてソニーの入社試験を担当した時、ご存知のようにソニーは一時期出身大学を記入させずに面接試験に臨みました。その時、ふたを開けて見たら一流校出身者を落とし、地方大学出身者を合格とするということがあったそうです。つまり従来の学力だけ優等生では、この来たるグローバルな荒波を乗り切れないのではないかと感じ新しい教育を提唱するようになったようです。従来の知識を教え込む教育は論理的思考をつかさどる大脳新皮質のみを鍛えるのに対して、今必要とされているのは、もっと脳の根幹の方にある古い脳、本能をつかさどる爬虫類脳だと主張しています。そして著者がいたく共感した教育というのはアメリカボストン郊外、サドベリー渓谷にあるサドベリー・バレー校でこの学校は教えない、与えない、子供の主体性を尊重しひたすら遊ばせるそうです。そして自分から何々を勉強したいと言って来た時にはじめて教えるプロジェクトをはじめるらしいです。この著者と今の文部大臣下村博文氏は交流があります。

エピソード: 

 道路の中央線近くで車にひかれ、のたうちまわる蛇を見ました。バックミラーで見ているとどうにかこうにか道路を横断し草むらへ入っていきました。後続車がなく、この蛇にとってはラッキーでした。今年はどういうわけか山の畑ではカモシカ、狸、狐を見かけません。蛇も数が減っているのでしょうか。蛇をひいても蛇は法体系を持っていないので罰せられることもありません。人間の一人勝ちという感じではあります。

   塾長の自由研究:

 自由研究というよりは自問自答ですが、「国家の品格」という本を書いた藤原正彦という人がある本でこんなことを言っています「生徒の自由をいつも認めていては大変なことになる。授業中におしゃべりをしたり歩き回る自由は断固として許さない限り学級は成り立たない。また親が子の気持ちを尊重し、その際限ない要求を聞き入れていては必ず子を台無しにする。毎日テレビゲームで何時間も遊びたいと言う子の要求を拒否し、家事の手伝いだけはしたくない子の気持ちを押さえ、家事を強制することは親としての義務でさえある。すなわち時と場合によっては「尊重する」や「自由」が邪であり「踏みにじる」や「強制」が正となる。」と書いています。塾では、これは重要だ教えなければならないと当方が考え、課題をさせると生徒さんは実に嫌々取り掛かり、しかもやる気がないのでミスばかり犯すという場面がよくあります。こんな場面で「強制」か「自由」か、どちらが正か邪か判断に迷います。あるいは鼻歌を歌いながら問題を解いたり、うちわで扇ぎながら授業を受けたり、こんな時も「秩序」か「自由」かで迷います。いやいや解いていて、はかどらないのに「強制」もないものだと基本考えることにこれからはします。生徒さんの気持ち尊重。「自由」の方に舵をきろうと考えています。

親御さんの声

   算数は応用問題をなるべく多くして欲しいです。全体的に子供が理解しているかを何らかの形で教えてもらえれば嬉しいです。

 

  やる気のある積極的なお子さんなので応用問題を機会を見つけてやっていこうと考えています。週2回いただいているのに国語まで手が回らないのが気になっています。子供さんが理解しているかどうかは今までのように宿題プリントを家でやらせ、出来を見る。学校のテストの点数で判断する。などの方法がありますが当方としては「理解しているかどうか」をたえず見ているつもりです。今のところ「理解している」という判断をくだしています