毎日の涼しさや虫の音に秋の気配を感じます。私事ですが私も人並みに夏の旅行、近所の人たちと旅行をしてまいりました。南魚沼市の大沢温泉、大沢館です。一行がマイクロバスで着くと門のところでは亭主が焼きたてのさつま芋を用意して待っていてくれ、玄関先には自由に取って食べてよい地元のトマトときゅうりが水に浮かんでいたところから始まるサービスはいたせりつくせり。古風な木造の建物といい、とてもいい休養になりました。お勧めします。

 さて新学期です。充分に縮んだバネは反発力もスゴイはずです。生徒の皆さん充分遊びましたよね。英気充分がんばってください。
 さて今月の便りのテーマは「背伸びをする(な)」についてです。日本は小さな島国でありながら世界第二位のGDPですが、そのためいろいろ余地や余裕のあった国土が経済効率一辺倒の形で改変され、言い訳程度に各所に面白くもない擬似的なイベント広場的なものができていますが、また生活の仕方もGDP二位という輝かしい数字とは裏腹に庶民の生活に余裕やうるおいは失くなってきていますが僕なんかの目には何もかもが「背伸び」に見え、今月は「背伸びをするな」というテーマで書こうと思っていた矢先、畑のツルマメが添え木から更にツルを伸ばし、その上の柿の枝まで伸びていったのを目にして生き物は「背伸び」によって他を抑え一歩先んずるのではないかとちょっと再考を迫られたのですが、でも日本は背伸びし過ぎだと思います。経済発展でおろそかにされてきた面を補う必要があるのではないでしょうかねぇ。
                                                 泉田 ☆


 今年は北京オリンピックがありましたが、各競技で選手のみなさんが熱戦を繰り広げられ、勝者についても敗者についても、一定の感動を覚えたことと思います。それは何かと言うと、それぞれの選手の背負っている何か、そしてこれまで積んだ厳しい練習の裏づけだと思うのです。オリンピック出場するような選手は、人並み外れた苦労と努力をしてきているような人たちです。でもそれは直接表には出て来ないものです。

 昨年、フランス人ピアニストのエリック・ハイドシェックが、小学生との交流会において普段の練習について次のように述べています。「舞台では普段の苦労を見せてはいけない。それを見せないために一生懸命練習するのだ。」と。

 競技において勝者は勿論のこと、敗者でも悔いのない練習を十分に積んで望んだ人は、最後には必ず素敵な笑顔があります。これは勉強にも言えることで、成績が上位の人が順番にいい笑顔をしている訳ではありません。満足のいく勉強をしたうえで臨んだテストが終わると、本当にいい笑顔になるものです。そうした気持ちで一つひとつの節目を迎えることができるよう、普段から精一杯の努力をしていきましょう。
                               中川 ☆